上座(かみざ)と下座(しもざ)という概念について、社会人になった時に考えるシーンが
度々あるかと思います。
例えば部屋の中では入り口から奥にある席が上座にあたる、となんとなく知っている方はいても
車内での座席やエレベーター内の立ち位置についての上座・下座は理解されている方は意外と
いらっしゃらないかと思います。
今回はそういった様々なシーンにおいての上座と下座をお伝えしますので、
読んだ方がいざという時焦らなくて済むようになるかと思います。
上司や目上の方をおもてなしする際に失礼の無い立ち振る舞いが出来るようになりましょう。
上座と下座の意味
上座・下座とは上司や目上の方に敬意を払い、もてなす際におもてなしの精神によって
勧められる席次のことです。
上座は上司やお客様といった立場が上だったり礼儀をもって対応される方が座り、
下座はそういった方々をもてなす立場の自身や、自社の人間が座る席になります。
最初に触れた通り、部屋の出入り口から奥の席が上座、出入り口に近い席が下座という
認識で大丈夫です。
由来としては諸説ありますが、日本は古来より部屋の奥に神棚や床の間があります。
そこは神聖な場所とされ、位の高い人間が鎮座していました。
逆に部屋の手前には伝令の係の者を置き、位の低いものが外とのやり取りを行う
といったことがあったので、そういったことが由来しているそうです。
実際に現代でも、居酒屋などで食べ物や飲み物を受け取ったりする動きの多い場所は
入り口から近い席の人間でしょう。
そこにいるのは決まって位の低い新人のはずです。
各シーンの上座と下座の解説
上座に座ってもらう際にも優先順位があることを理解しておいてもらいたいです。
- 会社での役職・お客様
- 会社での勤続年数
- 年齢
以上が優先順位となり、同じ勤続年数だったら年齢によって順位が変動したりします。
それでは各シーンにおいての上座・下座について解説していきます。
会議室や飲み会での室内
図のように出入り口から遠い席が上座となり、近い席が下座となります。
※1が最優先。
ただしこれは絶対ではありません。
室内にホワイトボードやスクリーンといったものがあれば、それを見やすい席が上座となるので
また場所が変わってきます。
また、居酒屋などで目上の方に上座を勧められたら無理に断らず、お言葉に甘えて
座らせていただきましょう。
厄介なことに、上等な席は状況によって変わってくるので、経験を積み察知できるように
なりましょう。
タクシーといった車内
タクシー内では運転手の後ろと助手席の後ろが上座となっており、助手席が下座となります。
理由としては少し残酷なのですが、その2席が事故が発生時に生存率が高いからです。
助手席は運転手に目的地を伝える役目があるため下座となります。
ただし社用車での場合はその役目が無いので、逆に助手席が上座となることがあるので
注意が必要です。
エレベーター内
エレベーターは操作盤を操作する者が下座となり、上座は入り口に対し左奥になります。
日本は昔から左優先の文化があるためです。
これに関連して魚の食べ方にも左優先というマナーがあり、過去にご紹介したので
もし興味を持っていただけましたら是非ご覧ください。
補足ですが乗り降りの際と立ち方にも注意が必要です。
- 中に人がいる場合
…目上の方に先に乗ってもらう - 中に誰もいない場合
…先に乗り操作盤で「開ボタン」で扉を開いた状態を保ち、目上の方に乗ってもらう - 中で立っている時に目上の方にお尻を向けないよう壁を背に立つ
以上気をつけられるとベストです。
エスカレーターでの立ち位置
エスカレーターにも立ち位置に注意が必要です。
- 上り…目上の方に先に乗ってもらう
- 下り…位の低いものが先に乗る
これは単純に上から目線にならないようにするためです。
これを気をつけられる方は少ないかと思いますので出来るとマナーがわかっている
と評価が上がるかもしれません。
上がらないかもしれないのでご留意ください。
まとめ
基本的には出入り口の奥の席が上座で、手前の席が下座という考えをもっておけば
恥をかかないでしょう。
ここまでいくつかのパターンを紹介しましたが、正直な話状況によって正解は変わってきます。
無理に上記の席を確保しようとして反感を買ってしまう場合もゼロでは無いので、
最終的には空気を読むという特殊な力が必要となってきます。
それを身に着けられれば世渡り上手となるので、上座・下座の考え方を知っておく、
プラスで察知する能力を養っていきましょう。
ここまでご覧いただきありがとうございました。
今回の記事がどなたかのお役に立てれば幸いです。
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